【FP監修】学資保険は必要な人と必要ない人がいる?メリット、デメリットを徹底考察!

こどものための教育資金を貯める手段の1つとして、学資保険のことはよく耳にすると思います。またすでに加入している先輩ママさんたちも多い中、学資保険は意味が無いという声も多々あります。
長い間貯めていくお金の問題なので、本当に学資保険は教育資金の準備に有効なのか、もしくは他の方法で貯めていく方が良いのでは?と悩むところですよね。
今回は、学資保険とはどういった保険でどんなメリット、デメリットがあるのかを詳しく解説します。
その上で、自分に必要なのか必要ないのかを判断してみましょう。

【この記事の監修】

ファイナンシャルプランナー 西田 凌 学資保険プロ

ファイナンシャルプランナー
西田 凌

複数の保険総合代理店にて勤務後、より多くの方に「正しい情報」を届けるために、現在は完全独立系のファイナンシャルプランナーとして活躍中。
年間100世帯の面談経験を元に、個人のコンサルティングやweb上での相談サービスに加え、お金の専門家として様々な情報サイトで執筆を手掛ける。
保険のみならず、年金や社会保険、資産運用や老後資金など幅広い知識で家計にベストなアドバイスを行うFPとして人気が高い。

FP2級・AFP 資格保有

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学資保険は無駄、いらないと言われる理由

近年、学資保険は不要だと言われる背景には、返戻率へんれいりつの低下といった問題があります。
返戻率とは、支払った保険料に対して、将来受け取れる金額がどれぐらいなのかを数値で表したもの。

計算式:返戻率(%)=(受け取り学資金総額÷支払い保険料総額)×100

返戻率が100%を上回ると支払った金額より多くの学資金が受け取れ、逆に100%を下回ると元本割れという状態になります。

2016年に打ち出されたマイナス金利政策の影響で、保険業界でものきなみ利率を下げる必要性ができ、学資保険もどんどん返戻率が下がる一方となっています。
その為、「学資保険を利用して積立てても返戻率が低いので入るべきではない 」という意見が出てきているのです。

では実際に学資保険にはどういったデメリットがあるのか?
以下で詳しくみていきましょう。

一番のデメリットは返戻率が低いこと

学資保険をおすすめしないという人が真っ先に挙げる理由と言えば、先程も説明したようにやはり返戻率の低さです。
例えばゆうちょでおなじみの「かんぽ生命 はじめのかんぽ」ですが、この商品は子供の病気やケガなどの入院保障や親の万が一に備えた保障が手厚い代わりに返戻率が90%を下回り、確実に元本割れする商品となっています。

学資保険には主に「貯蓄型」「保障型」の2タイプの商品に分かれますが、

  • 「貯蓄型」は保障がシンプルな代わりに返戻率が高く貯蓄性がある
  • 「保障型」は返戻率が低い代わりに親だけでなく子供のもしもの場合の保障が手厚い

といった特徴があります。

そして現在「保障型」の学資保険では元本割れする商品が殆どで、学資保険は入るべきではないと言われる要因の1つです。

また「貯蓄型」の学資保険でも、現在は100~105%程の返戻率が主流です。
返戻率が高いことで人気のソニー生命の学資金準備スクエアでも2020年5月現在は105.5%程の返戻率(プランによって異なる)となっています。

では以下で一度シミュレーションしてみましょう。

ソニー生命学資金準備スクエア
学資保険(無配当)Ⅲ型 22歳満期
被保険者:0歳 男性
契約者 :30歳 男性
計算基準日:2020年05月01日 の場合

上記の条件で、毎月15,788円を10年間積立て、8年間運用した場合の学資保険の受取額をシミュレーションしてみました。

月額保険料 15,788円
払込総額 1,894,560円
受取額 2,000,000円
(18~22年後)
利率 0.35%
返戻率 105.5%

この表を見ると分かるように、10年に渡って約190万円を支払って、やっと200万円の学資金を受け取れるというわけです。

「これぐらいの返戻率なら資産運用や投資信託など、別の方法でお金を貯めた方が良い」という意見が出るのもうなずけますね。

主な学資保険の返戻率について詳しくはこちら

インフレや保険会社倒産のリスクがある

もう一つ、学資保険のデメリットとしては、インフレや保険会社の倒産の可能性が挙げられます。
約18年~20年に渡って貯蓄をしていくのが学資保険ですが、その間に情勢がどう変わるのかは誰にも予想できません。

もし今学資保険に加入したとして、20年の間にインフレが起きてお金の価値が各段に下がってしまっても、契約した当初の予定通りの金額しか受け取れない為、いざという時に必要額に満たないという事になりかねないのです。

また保険会社自体が倒産してしまった場合も同様です。
過去に日産生命や大和生命が倒産した際、他社が契約を引き継ぐ形となりましたが、契約の予定利率は大幅に引き下げられ、契約時に設定されていた保障内容も変更となりました。
特に学資保険のように長期に渡って積み立てる保険の場合、引き下げられる金額が大きくなる傾向にあります。

基本的に10年以上のスパンで契約を行う学資保険には、上記のようなリスクがあるのです。

では、学資保険には全くメリットが無いのでしょうか?
実はそれは違います。
ここからは、学資保険ならではのメリットについて考察していきます。

学資保険3つのメリット

まず、学資保険とは決まった期間(5年~18年など)に渡って保険料を支払い、こどもの進学時にまとまったお金を受け取るといった内容の保険商品です。
保険会社によって色々なプランがあり、また返戻率が高い商品もあれば元本割れする商品もあります。

この学資保険、実は重要なメリットが3つあります。

  • 払込免除特約で、親の万が一に備えることができる
  • 半強制的に貯蓄ができる
  • 生命保険料控除の対象となる

1つずつ見ていきましょう。

払込免除特約はらいこみめんじょとくやくで、親の万が一に備えることができる

「払込免除特約」とは、不慮の事故や障害など、親に万が一のことがあった場合、それ以降の保険料の支払いが免除される上に、満期時になれば予定通り満期金を受け取ることができるという特約です。

例えばこどもが大学生になるまでに18年あると仮定して、それまで親が今のように健在だとは限りませんよね。
突然の事故で亡くなってしまったり、重度の障害を受けて収入が途絶える可能性はゼロではありません。

その時に子供に進学を諦めさせる事の無いように、多くの学資保険では親の万が一に備えてこの特約をつけてくれているのです。
親に何かがあった場合でも、子供の学資金をしっかり確保できるというのは、大きな安心材料であり、これだけでも学資保険に加入するメリットがあると言えます。

半強制的に貯蓄ができる

学資保険は一度契約すると、毎月決まった金額が自動的に引き落とされます。(月払い契約の場合)
また、設定した満期までは簡単にお金を引き出すこともできません。
解約はできますが、途中で解約すると殆どの場合で元本割れして損をしてしまうので、なかなか手をつけることができないのです。

これは一見不自由に思いますが、逆を返すと半強制的に保険料を毎月支払うことで計画的に貯蓄ができるということ。
途中から支払いが厳しくなるのが心配な場合は、月額5,000円ずつなど少額から扱っている学資保険もあります。

定期預金や普通預金で月々貯蓄している場合だと、つい
「今月は厳しいから貯金は後回しにしよう」
「今月どうしても足りないから貯金を引き出そう」
といった事が起きがちですが、学資保険ではそれができません。

貯金がすごく得意な人や意志がかなり強い人でない限り、10年以上にも渡って計画的に1人でお金を貯めていくというのはなかなか難しいもの。
学資保険の強制力は、この場合貯金代わりとして大きな手助けとなってくれます。

確定申告や年末調整で保険料控除の対象になる

学資保険は生命保険に分類されるので、支払い保険料が生命保険料控除の対象になります。
生命保険料控除とは支払った保険料を課税所得から差し引く事ができ、税金を安くできる所得控除という仕組みの一つです。

また、受け取った学資給付金は一時所得となるので、支払った保険料との差額が50万円以内なら所得税はかかりません。
なかには「学資保険には加入せずに、子どもの学費は定期預金で貯める」という考えもありますが、この税制面での優遇は定期預金にはないメリットです。

※年金タイプで祝金を受け取る場合などはこの限りではありません。

学資保険の保険料控除について詳しくはこちら

まとめ

今回は、学資保険のメリットとデメリットについて詳しく解説しました。
親として、大切なこどもの将来の為に確実にお金を用意しておきたいものです。
学資保険以外にも資産運用や投資信託、個人年金などたくさんの方法があります。
いずれを選ぶにせよ、なぜその方法を選ぶのか目的を明確にし、それぞれのメリット、デメリットを十分理解した上で、自分にとって必要か、必要ないかをしっかり考える必要があります。
自分1人で選ぶのが難しい場合は、プロのファイナンシャルプランナーが一緒に考えてくれる保険相談窓口も全国にあるので、そういった窓口を活用するのもおすすめです。

>> 保険相談窓口について詳しくはこちら <<

「2020年最新版」おすすめの学資保険はこちら

  • 学資保険のデメリットは、返戻率の低さインフレや保険会社の倒産リスク
  • 学資保険のメリットは親の万が一に備えられること、強制力があること、保険料控除の対象になること
  • 保険を選ぶ際は、保険相談窓口を利用するのもおすすめ

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