子供の教育資金を貯めるのに、以前は学資保険が一般的でした。利回りが良く支払った保険料の2倍も返ってきた時期もあったのです。
では、今はどうでしょう。お金を増やすどころか「学資保険は元本割れするから入らない方がマシ」という意見もちらほら聞こえます。子供の教育資金は利息のわずかな貯金で貯めるしかないのでしょうか?
本記事は、学資金を貯めるのに預貯金と学資保険とどっちがいいのか、両方の特徴を解説。学資保険でも返戻率の高い保険もあるので、是非チェックして下さい!
大切な学資金、しっかりガッチリ蓄えるための参考にしてくださいね。

学資保険は損する?返戻率ランキングをチェック

学資保険には、受け取る満期金や返戻金が元本割れするものもあります。しかし、中には返戻率が高い学資保険も。例えば、ソニー生命の学資保険「学資金準備スクエア」は満期金の返戻率が約107%となっています(プランや契約条件にもよる)。これは、金利に換算すると約0.4%にもなります。現在、銀行の定期預金金利が0.01%程度。比較すると、学資保険の方がかなり多くの利息がつくことがわかります。このように、学資保険は元本割れを起こして損をするばかりではなく、選ぶ学資保険によって多くの利息が付く場合があるのです加入する学資保険を選ぶ際には、まず返戻率をチェックしましょう

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学資保険と預貯金、18年後の利息はどっちが多い?

では、学資保険と貯金の利息を具体的に比べてみましょう。

学資保険(無配当)Ⅲ型 22歳満期
被保険者 :0歳
契約者  :30歳 男性
計算基準日:2019年05月01日
画像引用:ソニー生命

ソニー生命の学資保険をシミュレーションしてみると、上の表のプランでは返戻率が107.2%となっています。(給付金を年金方式で受け取る場合、更に返戻率が上がることもあります。)毎月15,540円を10年間払い込み、その後8年間運用する場合、払込保険料総額1,864,800円で学資保険金が200万円受け取れることになります。受取額が払い込み保険料よりも、約13万円も増加しているのがわかりますね。

次に、積立預金と定期預金で比べてみましょう。

  学資保険 積立預金+定期預金
払込総額 1,864,800円 1,864,800円
受取額 2,000,000円(18年後) 1,883,404円(20年後)
利率 0.40% 積立預金 0.05%
定期預金 0.1%(複利)
返戻率 107.2% 101.0%

上の表は学資保険の保険料と同額の15,540円を毎月10年間積み立て、その総額を10年定期に預けたと仮定し、比較したものです。
現在の定期預金金利は0.01%程度ですが、キャンペーンなどで上乗せとなる場合もあるため、ここでは積立貯金金利を0.05%、定期預金金利を0.1%(複利)とします。すると、積立定期10年で1,868,502円が貯まり、その後総額を定期に入れると、10年で1,883,404円となります。払い込み総額は学資保険と同じ1,864,800円なので、増えたのは2万円ほど。
同じ金額を払い込み、学資保険では18年で200万円が受け取れるにも関わらず、預金では20年預けて約188万円。貯蓄するより学資保険のほうが多く利息がついています
このように、学資保険のほうが預金より利率がよく、18年~20年後の最終的な受け取り金額に大きな差が生じることがわかります。

学資保険と貯金、両方の違いをまとめてみました

学資保険の方が預貯金よりも利息面で有利で、お金が増えるということだけを重視するのであれば、学資保険に軍配が上がることとなります。しかし、学資保険と貯金には、他にも比べるべき違いがあります。

  学資保険 預金(定期預金)
元本割れの可能性 有り なし
貯蓄の強制力 強い 弱い
万が一の保障 有り
(払込免除特約)
なし
節税対策 有り
(生命保険料控除、
特別控除)
なし
(利息に税金がかかる)
金利変動への連動 なし 有り

学資保険と貯金の違いには、上の表のような点が挙げられます。これらの違いについて詳しく説明していきます。

定期預金の3つの特徴

まず、定期預金について、3つの大きな特徴を見ていきましょう。

利息がつく

定期預金には、預けたお金に対し、一定の利息がつきます。現在の平均的な定期預金の金利は0.01%ほど。仮に100万円を1年間預ければ、100円が利息としてつくこととなります
ただし、利息には税金がかかります。この時かかる税金は、所得税15%、地方税5%、復興特別所得税0.315%の計20.315%。100円の利息がついたのであれば、約20円の税金が引かれることとなります。

一定期間引き出しができない

定期預金は、期間を決めてお金を預けるというもの。基本的には、決めた期間内にお金を引き出すことはできません。万が一、定期預金を中途解約した場合には、ペナルティ金利とも呼ばれるかなり低い金利が適用されることとなってしまいます。提示されている定期預金の金利を受けるためには、決めた期間お金を預けておかなければならないのです。

解約しても元本割れしない

定期預金では、中途解約した場合、金利が低くなってしまいます。しかし、預けたお金が元本割れすることはありません。損をすることはなく安心して預けられるのが、定期預金の最大の特徴であると言えます。
また、預貯金には預金保険制度(通称ペイオフ)というものがあり、万が一金融機関が破綻した場合にも1金融機関につき1人元本1,000万円までとその利息が保証されています。

学資保険の5つの特徴

次に、学資保険について、5つの大きな特徴を見ていきましょう。

返戻率が高い

学資保険には、返戻率が高いものがあります。例えば、ソニー生命の「学資金準備スクエア」では107.2%、フコク生命の「みらいのつばさ」では105.5%、明治安田生命の「つみたて学資」では104.8%と、それぞれ高い返戻率になっています。これを利息に変換すると約0.3%~0.4%程度に。
定期預金の利息が0.01%程度であることを考えると、その差は歴然。30倍から40倍も学資保険のほうが定期預金より利率が高いことになるのですただし、学資保険には元本割れを起こすものもあります。必ず各学資保険の返戻率を確認してから、加入するようにしてください。
また、学資保険では払い込んだお金よりも増えた分が50万円を超える場合にのみ、税金がかかります。一方、定期預金の利息には必ず税金がかかります。現在の学資保険では、増加分が50万円を超えることは稀(まれ)なので、税金の心配をあまりしなくていいことも、特徴のひとつです。

強制的に貯蓄ができる

学資保険は、強制的に貯蓄ができるというのも特徴。毎月積み立てていくのは定期積立貯金や財形貯蓄制度と同じですが、学資保険では預貯金と違い、途中解約することで解約返戻金が元本割れを起こし、損失が生じる可能性があります強制的に貯蓄を続けるには、学資保険が向いていると言えます。

親が死亡した場合など、万一のときの保障がある

学資保険には、多くの場合、万一に備えた保障がつけられています。その主なものが、保険料払込免除制度。契約者である親が亡くなったり高度障害になったりした時には、その後の保険料の支払いが免除されるというものですこの場合、その後の保険料を支払わなくても契約は続き、満期時には満期保険金を受け取ることができます。
万が一に備えた保障制度があるのは、学資保険ならではです。

所得の控除がうけられる

学資保険の保険料は、生命保険料控除の対象となります。これは、払い込んだ生命保険料がその年の所得から差し引かれ、支払わなければならない所得税や住民税が軽減されるという制度。年末調整や確定申告時の手続きにより、払い過ぎた税金が還付されます。
こういった控除制度を受けることができるのは、学資保険のメリットです。

年末調整で学資保険の控除を受ける方法について詳しくはこちらの記事をチェックしてください。

固定金利

学資保険は、長期固定金利の金融商品です現在のように低金利の時に加入すれば、その利率は低いまま満期まで運用することとなります。今後景気が変動し金利が上がったとしても、加入済みの学資保険金利には反映されません。金利の変動に対応できないのも、学資保険の特徴として知っておきましょう。

学資保険と貯金、学資金を貯めるならどっちがいい?

学資保険と預貯金の特徴を見てまいりましたが、学資金を貯めるためにはどちらを選べばいいのでしょうか?ポイント別に考えていきましょう。

貯蓄性が高いのは学資保険

貯蓄性で言えば、定期預金などの預貯金よりも学資保険のほうが有利であると言えますご紹介した通り、学資保険は中途解約がしにくく、また返戻率が高いものを選べば定期預金と比べて高い利率が期待できるためです。所得の控除で税金が安くなるのもあり、効率よく貯蓄を行えます。

学資保険の返戻率をさらにアップする方法について詳しくはこちらの記事をチェックしてください。

教育資金が十分なら預貯金でOK!不安のある人は学資保険で

もし、十分な貯蓄額があり、こどもの教育資金が既に確保できているなら、定期預金などの預貯金を選ぶのもひとつ。安全で融通が利くので、必要となった時には途中解約することもできます。
ただし、教育資金の確保に不安があるようなら、学資保険を選びましょう。将来、必要教育資金が足りなければ、奨学金制度や教育ローンを用いるという手もありますが、これらは返済時に利息が生じ、家計やこどもの負担となることが考えられます。こういった方法を使わなくていいよう、教育資金は確実に用意しておきたいところ。学資保険での貯蓄であれば、大学入学金や授業料など、必要な時に向けて確実にお金を貯めることができます。

児童手当や家計からコツコツ貯めるなら学資保険

児童手当や毎月の家計から、コツコツと子供の教育資金を貯めるなら、学資保険がおすすめです。少額を積立定期にしていっても、現在の低金利ではほとんど増えません。
学資保険であれば、毎月の資金を払い込みに充てることで、満期時には定期よりも高い利息を期待することができます。ただし、加入する学資保険の返戻率をよく確認し、元本割れのリスクが大きいものには加入しないよう気をつけましょう。

まとめ

この記事では、学資保険と預貯金を様々な面から比較してきました。文中に示したように、確実で高い貯蓄性を求めるなら、学資保険がおすすめです。その場合、学資保険の返戻率が高いものを選ぶようにしましょう。
子どもの教育資金を目的とする貯蓄をするには、学資保険と貯金それぞれの特徴を理解し、世帯の財産状況や優先ポイント、貯蓄プランを考えながら、適した貯蓄方法を選ぶことが大切です。

  • 学資保険は返戻率に注目。高いものを選べば預貯金よりも増えて受け取れる!
  • 貯蓄性を重視するなら学資保険が有利
  • 学資保険には万一に備えた保障が
  • 貯金は元本割れせず融通が利く

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