【FP監修】国の教育ローンの審査基準は?特徴と申込の注意点を解説

子供の教育費が足りないとき、金利の低い国の教育ローンを是非利用したいですね!
ただ、国の教育ローンは誰でも利用できるわけではありません。審査基準があったり用途が決まっていたり、色々ルールが決まっています。
本記事では、国の教育ローンの特徴と利用方法、また利用時の注意点など紹介します。返済シミュレーションもあるので、しっかり計画をたてて利用しましょうね!

【この記事の監修】

ファイナンシャルプランナー 西田 凌 学資保険プロ

ファイナンシャルプランナー
西田 凌

複数の保険総合代理店にて勤務後、より多くの方に「正しい情報」を届けるために、現在は完全独立系のファイナンシャルプランナーとして活躍中。
年間100世帯の面談経験を元に、個人のコンサルティングやweb上での相談サービスに加え、お金の専門家として様々な情報サイトで執筆を手掛ける。
保険のみならず、年金や社会保険、資産運用や老後資金など幅広い知識で家計にベストなアドバイスを行うFPとして人気が高い。

FP2級・AFP 資格保有

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国の教育ローンとは?

国の教育ローンとは、教育一般貸付とも言われ、国が設立した政策金融機関である日本政策金融公庫が取り扱う教育資金の融資制度を指します。
これは教育機会の均等や教育費による家計の負担軽減を目的としたもので、家庭の状況に応じた条件でお金を借りられる制度となっており、他の金融機関の教育ローンよりは低金利で借り入れができるのが特徴です。現在までの融資件数は500万件を超えています。
ここでは、多くの実績を持つ国の教育ローンについて詳しく見ていきましょう。

長期固定金利で長期返済が可能

国の教育ローンは、1.71%の固定金利制(2019年6月現在)であり、最長15年の返済期間を設けています。低金利のまま長期での返済が可能なので、家計に無理のない額で毎月の返済が可能です。
また、国の教育ローンには、ひとり親など家庭状況によって受けられる優遇制度もあります。例えば、母子家庭・父子家庭の場合や世帯年収が200万円以下の場合、また世帯年収が500万円以下で扶養する子どもの人数が3人以上の場合では金利1.31%、返済期間最長18年と、より有利な返済方法で融資を受けることができます。さらに、母子家庭・父子家庭の場合や交通遺児家庭の場合には保証料が通常の3分の2に優遇されます。
このように、一定の条件が認められれば金利の緩和や返済期間の延長を受けられる点は、国の教育ローンの大きなメリットです。
では、国の教育ローンを利用した場合の具体的なシミュレーションを返済期間別に見てみましょう。

[国の教育ローン 返済期間別シミュレーション]
借入額200万円、金利年1.71%の場合

返済
期間
毎月の
支払額
返済総額 保証料総額
5年 35,400円 2,086,700円 36,364円
10年 18,300円 2,175,700円 71,970円

このように、当然返済期間が長いほど総返済額は増えますが、比較的低金利で長期にわたる返済が可能であることがわかりますね。
国の教育ローンは、WEBでシミュレーションをすることが可能です。借り入れ希望金額や返済希望期間を入力するだけで、すぐに毎月の返済金額や返済総額を確認することができるので、検討中の方は是非ご利用ください。

⇒国の教育ローンシミュレーションはこちらから

無担保で借りられる(融資保証は必要)

銀行をはじめとした民間の教育ローンでは、融資にあたって所持する不動産などが担保とされることがありますが、国の教育ローンでは担保無しでお金を借りられます。ただし、融資保証は必要になります。
この融資保証とは、融資を受ける際に、本人以外の第三者による保証を設定しておくことで、国の教育ローンの場合では、連帯保証人を立てるか公益財団法人教育資金融資保証基金の保証を受けるかのどちらかが必要となります。
この時、連帯保証人は進学者(在学者)の4親等以内の親族でなければなりません。また、公益財団法人教育資金融資保証基金の保証を受ける場合は、別途保証料が必要になります。

対象となる学校や用途が幅広い

国の教育ローンは、融資の対象となる学校や用途が幅広く、より柔軟に利用することができます。
ここで対象となるのは、中学校卒業以上の方を対象とする修業が6ヶ月以上の学校です。正規に在籍することや公務員学校は除くなどいくつか条件はありますが、高等学校や大学、専門学校、海外の学校まで、幅広い学校への進学や在学費用に利用可能です。主な対象学校は以下です。

対象となる学校

  • 大学、大学院、短大
  • 専門学校
  • 高校
  • 海外の大学、大学院、短大、高校、語学学校
  • 職業能力開発校

また、使い道としては、入学資金や授業料はもちろん、受験費用や在学に伴う住居費用、教科書代や通学費用と、入学・在学に伴う幅広い目的で使用できます。 ただし、今後1年間に必要な教育費用についてなので、まとめての借り入れはできません。

教育ローンと奨学金の違いについてはこちらの記事をチェックしてください。

国の教育ローンの特徴

国の教育ローンには、知っておきたい特徴がいくつかあります。ここからは、その特徴をご説明していきます。

保護者が借り入れる

国の教育ローンでは、進学者もしくは在学者の保護者が申込人となり、融資を受けます。この時、扶養している子どもの人数によってローンを利用できる世帯年収の上限が変わるので、注意が必要です。
また、申込ができるのは「進学者・在学者の6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族」となっており、祖父母や兄弟、叔父叔母であってもローンを申請することができます。

学生本人が申し込みできる場合も

国の教育ローンでは保護者が申込人になると先述しましたが、一定の利用条件を満たせば、学生本人が申込人になれる場合もあります。
この場合、成人し、独立して生計を立てていて、安定した収入があることが条件となります。ただし、アルバイト収入のみの場合は対象外とされています。

社会人でも借り入れ可能

国の教育ローンは、社会人であっても利用できるのが特徴です。上記の通り、成人して独立した生計を立てており、安定した収入があれば、本人が申込者となって融資を受けることができます。
しかし、この場合進学後にも安定した収入があることが条件となるため、休職により給料が払われない場合や退職する場合には、審査通過が難しくなります。また、審査に通った場合にも、毎月の返済額には注意しておきましょう。

借入限度額は1人につき350万円(海外留学費用は450万円まで)

国の教育ローンでは、借入限度額は子ども1人につき350万円まで、海外留学の場合は450万円までとなっています。まとまった金額を受け取ることができるため、入学金や授業料などの支払いにも利用しやすいですが、ローンの利用には子どもの人数と世帯年収の上限による制限があるため、事前の確認が必要です。

限度額まで追加融資を受けられる

国の教育ローンは1人につき融資額350万円(海外留学では450万円)を上限としているため、この範囲内であれば追加融資を受けられます。
また、教育ローンは今後1年間の必要教育費用を対象としているため、翌年の費用にあたっては再度申込みが必要となります。そしてこの時、350万円(450万円)からその時点での債務残高を引いたものが、追加融資可能額となります。

国の教育ローンの注意点

国の教育ローンは民間のローンと比べて利用しやすい制度ですが、注意しておきたい点もいくつかあります。この章では、国の教育ローンの注意点を確認しておきましょう。

年収、世帯年収の審査が厳しい

国の教育ローンでは、年収の下限はないものの、上限が厳しく設定されています。具体的な上限は下の表をご覧ください。

扶養している子どもの人数 世帯年収の
上限※1(事業所得者の場合)
緩和条件に
該当する場合※2
1人 790万円
(590万円)
990万円(790万円)まで緩和
2人 890万円
(680万円)
990万円(790万円)まで緩和
3人 990万円
(770万円)
4人 1,090万円
(870万円)
5人 1,190万円
(970万円)

※1 世帯年収には配偶者等の収入(所得)も含まれます。
※2 緩和条件は自宅外通学、単身赴任、留学資金などの条件いずれか1つに該当する場合適用されます。

この上限を超えるとローンの申込はできません。年によって年収に変化がある場合も注意しておきましょう。

受験前・合格前でも申込み可能!志望校が決まったら申請を

国の教育ローンで出される融資金は、一般的には申込後20日程度で入金されます。
ただし、受験・入学シーズンには申込みが混み合い、手続きに時間がかかってしまう場合も。
ローンは受験前や合格前であっても申込みができるので、早めに申請しておくようにしましょう。基本的には、2~3ヶ月前には書類を準備し、手続きを始めておくのが安心です。

奨学金との併用も可能

国の教育ローンは限度額が低く、全ての教育資金を賄(まかな)うには不十分である場合があります。そこで知っておきたいのが、国の教育ローンは日本学生支援機構による奨学金との併用も可能であるということ。奨学金には厳しい審査基準がありますが、金利自体は教育ローンよりも低く設定されています。
しかし、昨今では学生時代に借りた奨学金の返済に追われ消費者金融に手を出すなど、生活に困窮する人々が多いのも事実。ニュースでも取り上げられ、問題となっています。子どもの将来を考えリスクを下げるためには、大学の入学金や初年度に必要な資金の額くらいは教育資金として貯めておくのが理想です。そのためには、普通預金や定期預金だけでなく、貯蓄性の高い学資保険なども利用し、早いうちからコツコツと備えておくようにしましょう。

学資保険は返戻率で選ぶのがおすすめです。
学資保険や返戻率の情報はこちらの記事をチェックしてください。

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申し込みは日本政策金融公庫の支店や金融機関でもOK

国の教育ローンは、全国にある日本政策金融公庫の支店で申込みができます。また、銀行や信用金庫、農協などの民間金融機関でも受付しています。検討されている方はまず、身近にある店舗で確認してみましょう。

まとめ

国の教育ローンは、教育機会の均等を目的とするローンであり、低い固定金利で長期にわたっての返済が可能です。子ども1人につき350万円(留学は450万円)までの融資が受けられ、幅広い用途で使用できる便利な制度ですが、利用には扶養する子どもの人数に応じた世帯年収の制限があるため注意が必要です。
また、教育ローンは将来的な返済が必要となる手段です。リスクを避けるためにも、学資保険などをうまく利用して、計画的にある程度の教育資金を確保しておくことが必要です。

  • 国の教育ローンは固定金利で長期返済が可能
  • 融資上限額は子ども1人350万円、留学なら450万円まで
  • 幅広い学校や用途に利用でき、家庭の状況によっては優遇制度も
  • 国の教育ローン申込みには扶養する子どもの人数による世帯年収の上限あり(下限なし)
  • 返済のリスクを軽減するため、早いうちから学資保険の利用を検討しよう

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