【FP監修】児童扶養手当の金額はいくら?何歳までもらえるの?

ひとり親世帯に支給される手当として、「児童扶養手当(母子手当)」という制度があります。
なんらかの事情でひとりで子育てをすることになった場合、いざ利用しようと思っても実際に金額はいくらぐらいで、こどもが何歳になるまで支給されるのかなど、詳しいことは知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、児童扶養手当とはいったいどういったものかについて、さらにその申請方法や支給額の計算方法、また2019年11月から改正された支給月などについても詳しく解説していきます。

【この記事の監修】

ファイナンシャルプランナー 西田 凌 学資保険プロ

ファイナンシャルプランナー
西田 凌

複数の保険総合代理店にて勤務後、より多くの方に「正しい情報」を届けるために、現在は完全独立系のファイナンシャルプランナーとして活躍中。
年間100世帯の面談経験を元に、個人のコンサルティングやweb上での相談サービスに加え、お金の専門家として様々な情報サイトで執筆を手掛ける。
保険のみならず、年金や社会保険、資産運用や老後資金など幅広い知識で家計にベストなアドバイスを行うFPとして人気が高い。

FP2級・AFP 資格保有

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児童扶養手当って、どんな制度?

児童扶養手当とは父子家庭や母子家庭など、いわゆるひとり親家庭の生活の安定や自立を助けるために支給される手当です

支給対象は

  • 父母が離婚した児童
  • 父または母が死亡した児童
  • 父または母が一定の障害状態にある児童
  • 父または母の生死が不明である児童
  • その他(父または母に1年以上遺棄されている児童、父または母が1年以上拘禁されている児童、母が婚姻せずに生まれた児童)

などで、その児童を育てている養育者に支給されます。
以前は母子家庭のみに支給されていた児童扶養手当ですが、平成22年8月から父子家庭への支給も開始されました。
手当は各地方自治体から支給され、期間は子どもが0歳から18歳になってから最初の3月31日までとなっています。
(※障害のある子どもの場合は20歳の誕生日前日まで)

児童扶養手当の申請方法は?

児童扶養手当の申請手続きは、各市町村の担当窓口で行います。

持参する書類は以下の通りです。

  • 請求者の印鑑
  • 戸籍謄本(離婚等事由、その年月日が分かるもので、交付後1カ月以内のもの。)
  • 個人番号カード、通知カード
  • 請求者名義の預金通帳
  • 住宅賃貸借契約書又は直近の固定資産税納税通知書
  • 請求者と対象児童の健康保険証
  • 年金手帳
  • など。

このほかにも、各自治体によって必要書類が追加で必要な場合もあるので、手続きの前に電話などで確認するようにしましょう。

児童扶養手当の現況届について

児童扶養手当が支給されるようになっても、毎年8月頃に必ず「現況届」という書類を担当窓口に提出する必要があります。
住所や職業、同居人についてなどの現状を改めて申告する書類です。
この現況届の提出を忘れると、手当の支給が停止になってしまうことがあるので、必ず毎年忘れずに提出するようにしましょう。

児童扶養手当はいくらもらえるの?

児童扶養手当の支給額は、受給資格者の所得制限によって下記のいずれかの額になります。
※平成30年8月支給分からの金額です。

  全部支給額 一部支給額
第一子 42,910円 10,120円
 ~42,900円
第二子 10,140円加算 5,070円
 ~10,130円加算
第三子以降 6,080円加算 3,040円
 ~6,070円加算

こどもが4人以上の場合は、1人増えるごとに第三子以降の加算額が加算されます。

また支給額は養育者の所得額に応じて変わってきます

まず会社勤めの方は前年の給与所得控除後の額、自営業の方は確定申告書の所得金額の合計と、養育費を受け取っている場合はその金額の8割相当額が加算され、そこから一律控除(8万円)とその他認められている控除額を引いた金額が所得額となります。

所得額=所得金額+養育費の8割−8万円−諸控除

諸控除の例としては、

  • 医療費控除
  • 寡婦控除、特別寡婦控除
  • 障害者控除
  • 特別障害者控除
  • 勤労学生控除

などがあります。

以前は公的年金給付(遺族年金、老齢年金、労災年金、障害年金、遺族補償など)を受けている場合は児童扶養手当を受給できませんでしたが、平成26年12月より、年金額が児童扶養手当支給額より低い場合はその差額分を受給できるようになりました

児童扶養手当を満額もらうには

児童扶養手当を満額もらうには、設定された所得制限を超えない必要があります。

2018年3月から、全部支給の所得制限限度額が一律30万円引き上げられ、全部支給の対象範囲がかなり広がりました。

現在の所得制限限度額表

  受給資格者本人の所得制限限度額 扶養義務者等の所得制限限度額
扶養親族 全部支給 一部支給
0人  49万円 192万円 236万円
1人  87万円 230万円 274万円
2人 125万円 268万円 312万円
3人 163万円 306万円 350万円
4人 201万円 344万円 388万円

例えば、扶養している子どもが1人で、前年の給与所得控除後の金額が90万円、毎月3万円の養育費を受け取っている場合で計算してみましょう。

所得額=90万円+28万8千円(3万円×12か月×0.8)−8万円=110万8千円

このケースでは限度額87万円の全部支給には当てはまりませんが、一部支給の230万円はクリアしていることになります。

次に、一部支給の場合の支給額の計算方法は

4万2,900円
−(年間所得−全部支給の所得制限限度額)×0.0229231

で求めることができます。
先ほどのケースの場合、
4万2,900円-(110万8千円-87万円)×0.0229231=3万7,440円(10円未満は四捨五入)
となり、毎月の児童扶養手当額は3万7,440円です。

また、こどもが2人以上の場合の一部支給額は

2人目:1万130円−(年間所得−全部支給の所得制限限度額)×0.0035385

3人目以降:6,070円−(年間所得−全部支給の所得制限限度額)×0.0021189

で計算することができます。

※所得制限係数は物価の変動等の要因により、改定される場合があります。

こどものアルバイトなどの収入は加算されない

子どもが高校生や大学生になって、アルバイトを始めるようになると収入が発生しますが、扶養親族である限り、世帯収入としては合算されません。
ただし、こどもの収入が年収103万円を超えると扶養家族から外れるため、そうなると「扶養義務者」に該当し、同居している場合は所得が合算されます

児童扶養手当の金額シミュレーション

ではここで、年収ごとに受け取れる金額のシミュレーションを行います。
今回は、こどもが1人で養育費を月額3万円(年間36万円)受け取っている場合を想定します。

①給与所得控除後の金額が180万円の場合

・180万+28万8千(36万円×0.8)−8万=200万8千円
87万円を超え、230万円以下のため一部支給に該当します。

一部支給額の計算
4万2,900−(200万8千−87万)×0.0229231=16813.5122

このケースでは、月額1万6,810円が支給されます。

②給与所得控除後の金額が200万円の場合

・200万+28万8千(36万×0.8)−8万=220万8千円
87万円を超え、230万円以下のため一部支給に該当します。

一部支給額の計算
4万2,900−(220万8千−87万)×0.0229231=12228.8922

このケースでは、月額1万2,230円が支給されます。

③給与所得控除後の金額が300万円の場合

・300万+28万8千(36万×0.8)−8万=320万8千円

230万円を超えているため、このケースでは支給対象外となります。

2019年11月より支給日が変更

児童扶養手当の支給月はこれまで4、8、12月の年3回でしたが、2019年11月から年6回に変更されています
振込月は奇数月で、それぞれの前月までの2か月分が支給されます

これまで申請のタイミングによっては数か月間受給できない、家計のやりくりが大変といった問題もありましたが、4ヶ月に1回だった支給月が2ヶ月に1回になると、こまめに受け取れるのでかなり有難いですね。

振込日については各市町村によって若干の違いがありますが、ほとんどの場合11日~15日の間となっています。

児童扶養手当支給日のイメージ 児童扶養手当 支給日

まとめ

ひとり親世帯にとって、児童扶養手当はとても助かる支援制度のひとつです。

子育ては、教育費だけでなく、その他さまざまな費用が必要となってきます。
もし何かの理由でひとりで子どもを育てていくことになったら、できるだけ早い段階で申請をするようにしましょう。

  • 児童扶養手当はこどもが0歳から18歳になった最初の3月31日まで支給される
  • 支給額は所得に応じて決まる
  • 児童扶養手当を満額受け取るには、所得制限限度額を超えない必要がある
  • 2019年11月より支給月が年6回に変更されている

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