【FP監修】郵便局の学資保険「はじめのかんぽ」の特徴とメリットデメリット

郵便局が取り扱う学資保険「はじめのかんぽ」。
郵便局という知名度と手厚い保障内容で昔から人気の高い商品ですが、一方「はじめのかんぽ」はおすすめしないという声もあります。
今回はそんな「はじめのかんぽ」の特徴と、メリットデメリットについて詳しくみていきましょう。

【この記事の監修】

ファイナンシャルプランナー 西田 凌 学資保険プロ

ファイナンシャルプランナー
西田 凌

複数の保険総合代理店にて勤務後、より多くの方に「正しい情報」を届けるために、現在は完全独立系のファイナンシャルプランナーとして活躍中。
年間100世帯の面談経験を元に、個人のコンサルティングやweb上での相談サービスに加え、お金の専門家として様々な情報サイトで執筆を手掛ける。
保険のみならず、年金や社会保険、資産運用や老後資金など幅広い知識で家計にベストなアドバイスを行うFPとして人気が高い。

FP2級・AFP 資格保有

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「はじめのかんぽ」は保障型の学資保険

学資保険には、「貯蓄型」と「保障型」の2タイプがあります。

貯蓄型」は医療保障などを省きできるだけシンプルな保障内容にすることで、多くの場合払い込んだ保険料より多くの満期金を受け取ることができる、貯蓄性の高い商品です。ただ変動金利タイプの場合は、景気の変動などにより元本割れしてしまう場合もあります。
固定金利タイプの場合は、保険料を満期まで払うと元本は保証されます。

一方、「保障型」は支払った金額より受け取る満期金が少なくなります。
その代わり、契約者が死亡した場合の死亡保険金や、満期までの期間に子どもを療育するためのお金(育英年金)が受け取れる商品などがあります。
また、子供が病気・ケガなどで入院や通院、死亡した場合に保険給付金が支払われるなど、万が一のための保障が手厚いことが特徴です。

かんぽ生命の「はじめのかんぽ」は、この保障型の学資保険に該当します

はじめのかんぽの特徴

加入可能年齢 こども:出生前140日~12歳
契約者:65歳まで
払込期間 12歳、17歳、18歳までのいずれか
学資金の受取方法
  1. 大学入学時の学資金準備コース
  2. 小・中・高+大学入学時の学資金準備コース
  3. 大学入学時+在学中の学資金準備コース

選べる3つのコース

はじめのかんぽは3つのコースから選べます。
いずれのコースも出生予定日の140日前から加入できる出生前加入制度があります。
出産前に余裕を持って準備ができるのは、パパやママにとっても安心ですね。

大学入学時の学資金準備コース

満期のときに保険金を一括で受け取るコースです。
大学入学には短期間で大きなお金を必要とする場合が多く、受験費用や入学金、引っ越し費用などを計画的に準備できます。
大学入学時の学資金準備コース 郵便局 学資保険

小・中・高+大学入学時資金準備コース

小学校入学前、中学校入学前、高校入学前、大学入学時(満期保険金)の計4回学資金が受け取れるコースです。
進学にともなう制服や学用品などの購入に備えることができます。
小・中・高+大学入学時資金準備コース 郵便局 学資保険

大学入学時+在学中の学資金準備コース

大学入学時から1年に1回ずつ、学資金を計4回に分けて受け取るコースです。
在学中の授業料や仕送りなど、4年間にかかる学費を前もって準備できます。
大学入学時+在学中の学資金準備コース 郵便局 学資保険

充実した保障内容が最大のメリット

はじめのかんぽは医療保障がとても充実しています。
被保険者である子供に万が一のことがあった場合には死亡保障が受けられますが、特約をつけることで医療保障をプラスすることもできます
学資金を準備しながら、いざという時の保障も受けられるのは嬉しいメリットですよね。
具体的にどのような保障があるのか詳しくみていきましょう。

こどもの入院や手術に対する医療保障

・無配当傷害医療特約
不慮の事故でのケガを保障してくれる特約です。毎日元気いっぱいに遊ぶ子供にとってケガはつきもの。
そんな時にも備えられる安心の保障です。

保険金 支払い条件 保険金額 保険金額の例(特約基準保険金300万円の場合)
入院保険金 不慮の事故で3年以内に入院したとき 入院1日につき特約基準保険金額の1.5/1000に相当する金額 入院1日につき4,500円
入院初期保険金 入院保険金の支払条件を満たす入院をしたとき(Ⅰ型のみ) 入院1回につき入院保険金日額の5倍 入院1回につき22,500円
手術保険金 不慮の事故で3年以内に所定の手術を受けたとき 入院中の手術:入院保険金日額の20倍
外来での手術:入院保険金日額の5倍
入院中の手術:1回につき90,000円
外来での手術:1回につき22,500円
放射線治療保険金 不慮の事故で3年以内に所定の放射線治療または放射線照射・温熱療法を受けたとき 入院保険金日額の10倍 1回につき45,000円

・無配当総合医療特約
不慮の事故でのケガに加え、病気で1日以上入院したときに支払われる特約です。
病気にもケガにも両方備えることができ安心ですね。

保険金 支払い条件 保険金額 保険金額の例(特約基準保険金300万円の場合)
入院保険金 不慮の事故または病気で1日以上入院したとき 入院1日につき特約基準保険金額の1.5/1000に相当する金額 入院1日につき4,500円
入院初期保険金 入院保険金の支払条件を満たす入院をしたとき(Ⅰ型のみ) 入院1回につき入院保険金日額の5倍 入院1回につき22,500円
手術保険金 不慮の事故または病気で所定の手術を受けたとき 入院中の手術:入院保険金日額の20倍
外来での手術:入院保険金日額の5倍
入院中の手術:1回につき90,000円
外来での手術:1回につき22,500円
放射線治療保険金 病気または不慮の事故で所定の放射線治療または放射線照射・温熱療法を受けたとき 入院保険金日額の10倍 1回につき45,000円

・無配当災害特約
不慮の事故でのケガにより死亡または所定の身体障がいになった場合に支払われる特約です。
いざというときの備えに特化した保障です。

保険金 支払い条件 保険金額 保険金額の例(特約基準保険金300万円の場合)
死亡保険金 不慮の事故でのケガにより180日以内に死亡したとき 特約基準保険金額 300万円
傷害保険金 不慮の事故でのケガにより180日以内に所定の身体障がいの状態になったとき 身体障がいの状態に応じて特約基準保険金額の10%~100% 30万円~300万円

※引用元 かんぽ生命公式サイト

契約者にもしものことがあった場合の払込免除特約

はじめのかんぽには払込免除特約がついています。
契約者が死亡または高度障害状態になった場合に、その後の保険料の支払いが免除になります。
支払いの必要がなくなりますが、学資金は予定通り受け取ることができます。
おもな契約者である親に万が一のことがあったときも、子どもの教育資金を確保できることは大きなメリットです。

17歳満期も選べる

はじめのかんぽは18歳満期のほかに、17歳満期に設定することもできます
推薦入試やAO入試など入試制度の多様化によって、早い場合は高校3年生の秋にはまとまったお金が必要になってきます。
例えば2月に保険を申し込み、契約日が3月になった場合、18歳満期だと高校3年生の3月に満期を迎えることになってしまいます。
しかし17歳満期にすると高校2年生の3月に満期金が受け取れるため、必要な時期までに余裕を持ってお金を準備することができるのです。

加入する前に注意しておくこと

ここからは、はじめのかんぽに加入する前にチェックておきたいことや注意点を紹介します。
ポイントをおさえておくと、より自分に合った商品を納得して選ぶことができますよ。

払込期間は短くする方がお得

はじめのかんぽは払込期間を12歳、17歳、18歳までの3種類から選ぶことができます。
このうち、もっともお得なのは12歳で払い終えるタイプです。
払込期間は短い方が返戻率が上がるため、支払い総額が一番安くなります。
月々の支払いは18歳まで払い込むタイプがもっとも安くなりますが、トータルの支払い額は期間が長いぶん高くなります。
比較的資金に余裕がある場合は、払込期間を短く設定することをおすすめします

学資金の受取はできるだけ後にする方がよい

はじめのかんぽにおいては、最も返戻率が高いのは大学入学時+在学中の学資金準備コースです。
特に12歳までに払い込みを完了した場合は、さらに返戻率が高くなります。
一方、小・中・高+大学入学時資金準備コースは途中で学資金を一部受け取るため、その分返戻率が低くなります。
したがって学資金の受け取りは、できるだけ後にした方が受け取る金額が多くなります

契約者貸付制度について

一般的な生命保険と同じように、学資保険にも契約者貸付制度があります。
多くの場合は解約返戻金の70~90%の範囲を限度としています。
契約の内容や加入してからの期間などによっても変わり、加入期間が短い場合は貸付が受けられないこともあります。
契約者貸付制度を利用できるのはその保険の契約者のみで、お金を借りた場合は所定の期間内で利息込みの金額を返済する必要があります。
返済できなかった場合には、利息がどんどん大きくなり、最終的にはお祝金や満期保険金から差し引かれるため、利用する際にはしっかりと計画を立てることが大切です

途中で解約すると損をする

学資保険を満期より前に解約すると「解約返戻金」を受け取ることになります。
はじめのかんぽで医療特約をつけた場合、それまで加入していた期間にかかった医療保障分を差し引いた金額が支払われます。
はじめのかんぽは保障が充実している分、途中で解約してしまうと返戻金が少なくなるため注意が必要です。

デメリットは元本割れすること

はじめのかんぽは保障型の学資保険なので返戻率が低く、ほとんどの場合で元本割れしてしまいます。
保障を重視したい人にとってはメリットがあるといえますが、子供の場合は自治体の医療費助成制度もあるので、治療費をそこまで心配する必要はありません。子供の進学費用を準備することが第一の目的である学資保険は、基本的には貯蓄性を重視しましょう
子供の学資金を確実に貯めていくには、貯蓄性の高い、つまり返戻率の高い商品を選ぶことをおすすめします。
数ある学資保険の中で、現在もっとも返戻率の高い商品はソニー生命の「学資金準備スクエア」です。

おすすめの学資保険の返戻率をチェックしたい方は、下記記事を参考にしてみてください

⇒ 2019年学資保険の
返戻率ランキングはこちら

「はじめのかんぽ」の特徴まとめ

長期間にわたってお金を預ける学資保険は、商品についてよく調べ、慎重に選ぶことが大切です。
ご自身のライフプランに合った保険を探す意味でも、学資保険選びは今後の人生を考える良い機会になるかもしれません。
迷ったときは専門家に相談してみるのも良いでしょう。
お子さまの未来のために無理のない計画を立て、確実に学資金を準備していきましょう。

まとめ

  • 病気やケガへの保障が充実している
  • 満期のタイミングを選択できる
  • 契約者が万一の場合、その後の保険料払い込みが免除される
  • 元本割れすることがデメリット

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